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キャンドル作りの用語<ワックスの性質2>

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前回の続きでワックスの性質について解説します。
今回はワックス表面の様々な表情をお話します。

<汗が出る>
当店独自の言い方ですが、発汗現象やスエット現象とも言います。
完成したキャンドルの表面に油分が水滴の様に
浮き出てくる場合があります。
理由はいくつかあります。
油分配合が多くて分離し発生した場合、
フレグランスオイルなどが過度に含まれている場合、
融点の低いワックスが高温環境に置かれて
表面が液化した場合などがあります。
販売する製品としては不適合なので改善する必要があります。
キャンドルの汗

<結晶模様>
パームワックスなどは素材自体の結晶が
硬化する際に表面に現れます。
とても綺麗な模様なので人気があります。
クリスタルパターンやフェザーパターンなど一般的ですが、
誰でも同じ模様が出せると言う点ではプロの方々は
あまり好まず、独自の模様を試行錯誤で作られます。
パームワックス結晶
一般的なパームワックスの結晶模様。
冷却時間や硬化温度の調節で模様も変えられます。

パームワックス結晶模様


添加剤やワックス配合の調節によっては
色々な表情に変化させる事も可能です。

<ひび割れ模様>
クラックエフェクトとも呼びます。
キャンドル表面に亀裂模様を演出する方法で、
一点毎に風合いが変わりますので作り方を操作して
様々なパターンを生み出せる方法でもあります。
但し、あくまでも表面にだけ模様を入れるのであって、
キャンドル内部まで亀裂を入れるのではありません。
内部まで亀裂が入っている物はキャンドルとして「不良品」です。
実際に燃焼すると解りますが、内部の亀裂部分に
温度差が発生すると、亀裂からキャンドルが崩れます。
火災や事故の原因になりますので、
決して販売してはいけない典型パターンです。
クラックエフェクトキャンドル
当店販売の一例です。
キャンドル本体とは違う素材を使い、
表面にだけクラックが浮き出る工夫をしています。

<独自配合テスト>
市販のワックスをそのまま使ったり、
教室などで習得した配合で作るには限界を感じる場合、
独自のブレンドを探求する必要があります。
独自ブレンドワックス
例えば2種類の性質の違うワックスをブレンドする場合は
配合比を5%程度の違いで何パターンも行います。
硬化時にクラックが発生する場合は、
どの配合比でクラックが出なくなるかを知る必要もあります。
目指している配合に近づいたら、更に細分化してテストします。
このように何度も地道な検証を繰り返して、
自分独自のオリジナルワックスを作り上げる必要があります。
キャンドルクラック

<不適合な組み合わせ>
様々なワックスをブレンドして楽しむ事は必要です。
その中で全くダメなブレンドも出てきます。
この様な失敗例が後に大変重要になります。
ワックスブレンド

<ワックス演出>
キャンドルを灯し、様々な見せ方も楽しみの一つです。
昔、あるお店では毎日テーパーキャンドルを灯し続け、
溶け落ちたロウが流れ落ちる状態を演出として見せていました。
何年もかけて出来上がったロウの塊は、まさにアートでした。
この様に溶けて流れ出すロウを演出に使うなどの場合は
適したロウのブレンドや特性を知っていないと作れません。
流れ落ちる姿を見せるキャンドルも大変素敵だと思います。
ワックスアートキャンドル
これは店頭で灯していた時のキャンドルです。
ワックスアートキャンドル

色々なワックス、技法を使って楽しんで下さい。
次回もまた御覧下さい。

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